2008年09月04日
奇妙な人。

うつは個人が罹るものだけではない。
世界も、また、ときに、うつになるのだ。
と始まる、川勝正幸節の分厚い本が送られて来た。
それはもう二十年前のことだが、
フリーペーパー、ディクショナリーの創刊から
三号目辺りまでを、
川勝さんに編集のお手伝いをお願いしたことがある。
たぶん。
当時は確か渡辺タスクさんの事務所
ドー・ザ・モンキー?に席を置いていたのだと思う。
たぶん。
で、激しくも新しくも甘い甘いどこか狂ってる
私たちの計画?も
明らかに色々あって一回頓挫した。たぶん…
で、川勝さんとは、
ゆっくり話したことはほとんどないが、
あの頃の我々を取り巻くどうしょうもない恥部を
丸ごとご存知?だったようで…たぶん。
会った時の物腰の柔らかさとは裏原に。はヒロシで、
裏腹に、その優しい眼差しの奥から、
ギラリが光る。
俺は何んでも知ってるぞ。フフフ…
それは真実を見抜く鋭さでもあるのだが、
目だけは笑わない笑顔に
私はいつも居心地の悪さを感じていた。
その後、ともかく何でも知っているひとは、
逢う度に、メディアで拝見する度に、
いつのまにか、押し出しの強い不良中年?に変わっていた。
それは勝新を始めとする彼が惚れた巨人たち、
戦後の豪快な大人の不良たちのエッセンスが
彼自身にしみ込んでいるかのようでもあった。
いい仕事が、その自信が、年輪を刻むように
ガツンと逞しい大人の
不良中年の魅力を醸し出しているのだ。
これはモテる。と思った。
斜め読みした感想で申し訳ないが、
この世界を知らなきゃ恥ずかしいよね的な
川勝ワールドの魅力もさることながら、
若くて可愛い女の子たちと
俺は楽しくやってるぜ。
みんなうらやましいだろう!
この感じが最高だった。
男たちは浅ましくいろいろ言い訳をするが、
いくつになっても、
若くて可愛い女のとよろしくやりたいのは
本音ではないのか?
はっきりいえば、その為に生きてるんだろ!
パンツを脱がせる前に、
自分がパンツを脱げ!
これは比喩ですよ。
好きなように生きたもん勝ち!
この世代にはそんな哲学?あるのかもしれない。
つまり、
うまいものたらふく食ったら、
欲望を好きなだけ満足させたら
当然、からだも頭も分厚くなる。
分厚いこの本は、そんな生が赤裸裸に
誰もが(もしかしたらその世代だけが)
羨む カッチョ良い 生き様が語られているようだ。

佇まいの、物腰の柔らかさに置いては、
この人の右に出るひとを私は知らない。
柔らかくて強い。
おしとやかで強い。
マシュマロのようで芯はダイアモンド。
人並みといいながら
頭の中は強靭な狂人。
奇妙な人。
イギリスの科学者の世界で
一番惚れられるパーソナリティーが奇妙な人。
たぶん。
(茂木健一郎さんのメッセージを間違った受け売り)
とんでもない考えの人を受け入れることができる社会が
素敵な社会という意味だろうと思う。
寿さんは、奇妙なひとなんです。私基準。
で、まっとうなご両親からまっとうな教育を受けた
そんな、まっとうなひとたちに支持される
まとうなしりあがりさんは、
同じ境遇の生い立ちながら、
いつの間にか、まっとうに奇妙な人に
なったひとなんだと思う。
たぶん。
だから、奇妙な人が書いた
「人並みといふこと」
が受け入れられる時代になった
ことに私は多いに祝福を贈りたいのです。
だってさ、
八方ふさがりを、とてもロマンチックに喜ぶ
なんて、
ひかえめで奇妙なひとにしかできないことでしょう。
世界で立った一人の、奇妙な人に、私は共感する。

僕達の乗れる船はない 帰ろう
どこへ…?
すごすぎ。
投稿者 moichi : 11:52 | トラックバック (0)




